プライバシー匿名性の排除を提言する報告書を提出(米司法省) | ScanNetSecurity
2024.07.27(土)

プライバシー匿名性の排除を提言する報告書を提出(米司法省)

 ホワイトハウスの要請を受けて作成された米司法省の報告書が、オンラインの匿名性に関する論議を再燃させることになった。3月9日に発表された報告書『電子フロンティア:インターネット不正使用対策』の中で司法省は、オンラインの匿名性を尊重する規定は時として犯罪

国際
 ホワイトハウスの要請を受けて作成された米司法省の報告書が、オンラインの匿名性に関する論議を再燃させることになった。3月9日に発表された報告書『電子フロンティア:インターネット不正使用対策』の中で司法省は、オンラインの匿名性を尊重する規定は時として犯罪捜査を阻むものであり“議論の余地がある”と述べた。この60ページに及ぶ報告書を起草したJanet Reno司法長官は「インターネットは我々の生活に素晴らしい機会をもたらしたが、その一方で犯罪者に匿名性を保ちつつ安易に犯罪を犯す手口を与えた」と述べた。そして、連邦捜査機関がオンライン犯罪者を追跡する際、捜査を困難にしている要因として現法律の“欠陥”を上げ、現在の先端技術状況を鑑み法律を改正すべきと議会に提言した。
 他方、プライバシー擁護団体は今回の報告書が政府機関の権力拡大につながると懸念を表明し、現在のオンライン・プライバシー保護規定を骨抜きするための口実であると述べた。
 しかし業界団体の全米情報技術協会は、この報告書を支持する意向だ。同協会のHarris Miller会長は、現法律の欠陥に関する意見に同意すると述べ、特に法廷に提出する証拠を収集する際には問題が生ずると語った。しかし、新しい法律の策定には業界が全面参与し、慎重に進める必要があると述べた。


《ScanNetSecurity》

国際 アクセスランキング

  1. レッドチーム演習大成功 丸五か月間誰も気づけず

    レッドチーム演習大成功 丸五か月間誰も気づけず

  2. ランサムウェア集団が謝罪

    ランサムウェア集団が謝罪

  3. 国際手配のランサム犯 逮捕されずに世界中を旅行

    国際手配のランサム犯 逮捕されずに世界中を旅行

  4. 訃報「伝説のハッカー」ケビン・ミトニック氏 59歳

  5. コナンドイルにあやまれ ~ 合法な広告インフラ活用し感染 最凶スパイウェア「Sherlock」

  6. SMSによる二要素認証が招くSOS(The Register)

  7. CrowdStrike Blog:FANCY BEAR( APT28 )、ファンシーベアとは何者か?

  8. 乗っ取った正規サイトは七万件 最新マーケ技術駆使し犠牲者誘導、明らかになってきた犯罪ネットワーク VexTrio

  9. 悪夢の検証 大英図書館ランサムウェア ~ 過ちが語る普遍的な物語

  10. [まさか本気でそんなに儲かると思った?]サイバー犯罪者さん 職種別給与一覧 ~ 求人広告22万件調査

アクセスランキングをもっと見る

「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」
「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」

ページ右上「ユーザー登録」から会員登録すれば会員限定記事を閲覧できます。毎週月曜の朝、先週一週間のセキュリティ動向を総括しふりかえるメルマガをお届け。(写真:ScanNetSecurity 名誉編集長 りく)

×