Steam上での暗号通貨による支払いの50%は不正だった | ScanNetSecurity
2024.03.29(金)

Steam上での暗号通貨による支払いの50%は不正だった

2021年に『Age of Rust』がリリース不可になった際にNFTを扱うゲームがガイドライン違反となっていることが明らかになりました。

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昨年、Golden Joystick Awards 2021に登場した際のゲイブ・ニューウェル氏

ゲイブ・ニューウェル氏は、SteamにおけるNFTの取り扱いについて海外メディアEurogamerからのインタビューに答えました。

NFTとはNon-Fungible Tokenの略称で日本語では「非代替性トークン」とも表現されている、代替不可能なデジタル資産のこと。マイクロソフトのXbox部門トップであるフィル・スペンサー氏が「エンタメよりも搾取性を感じる」と警戒し、インディーゲーム配信プラットフォームitch.ioは「NFTは詐欺」として明確に批判的なスタンスを表明、一方ではユービーアイソフトが「ラビッツ」をサンドボックス型メタバース『ザ・サンドボックス』に登場させ、テイクツーのCEOストラウス・ゼルニック氏は「NFTは本物」とするなどゲーム業界において賛否両論の状態でたびたび話題となっています。またTeam17がNFT市場参入を表明から数日で撤回することになっており、一般ユーザーからは否定的な反応が目立ちます。

そんなNFTを活用するゲームは、Steamではガイドライン違反となることが2021年10月に『Age of Rust』がリリース不可となった際に明らかとなっていました。今回のインタビューはそのことを踏まえてされたもので、ニューウェル氏は理由を「行われていることが怪しすぎました」と答えています。さらに「裏で違法なことが行われており、これはダメだと。ブロックチェーンは技術としては素晴らしいですが、現状ではどれもとても怪しいです。そうしたものには近づきたくないでしょう」と続けています。

またかつてはSteam上での支払いに利用できたものの2017年にサポート終了した暗号通貨にも言及。暗号通貨による支払いの50%は不正だったと振り返りつつ、暗号通貨はその価値の不安定さが問題だとの見解を示しました。

なお、NFTを利用したゲームにまつわる違法行為としては、日本でもサイバーステップの『テラビット』が、その内容を丸々盗用され全く異なるNFTゲームとして宣伝されてしまったケースもあります。


NFTは「怪しすぎる」からSteamから排除した―ゲイブ・ニューウェル氏が暗号通貨導入時の失敗も振り返りつつ言及

《いわし》

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