富士通フロンテック株式会社は4月3日、同社の100%子会社であるFujitsu Frontech North America, Inc.(FFNA)が、全米で生体認証ソリューションを展開するFulcrum Biometrics, LLC(Fulcrum)を買収したと発表した。2002年に設立されたFulcrum社は、北米においてさまざまな業種向けに指紋や顔、手のひら静脈などの生体認証を利用した認証ソリューションを提供している。北米以外の市場においても、投票者登録システムや金融機関向けソリューションなど、多様なアプリケーションに生体認証を統合するノウハウと実績を持つ。北米では現在、指紋データで犯罪履歴証明をオンラインで照会する「Live Scanシステム」の利用が拡大しているほか、金融機関や医療機関でも、より高度な本人認証が必要となっており、生体認証市場のさらなる拡大が見込まれている。今回の買収により、セキュリティと操作性、非接触により衛生的な富士通フロンテックの手のひら静脈認証センサーと、Fulcrum社が持つマルチモーダル生体認証対応の認証ソリューションを組み合わせることで、高精度・高セキュリティな本人認証の提供が可能になる。これにより、業務システムの利用者や日々の市民生活にまで安全・安心な認証環境を提供する生体認証ソリューションビジネスをグローバルに拡大していくという。