コダックが破産法申請!デジタル化乗り遅れ響く | ScanNetSecurity
2024.03.29(金)

コダックが破産法申請!デジタル化乗り遅れ響く

 米イーストマン・コダックは19日(現地時間)、日本の民事再生法に相当する米連邦破産法11条の適用を申請したと発表した。事業は継続する。

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 米イーストマン・コダックは19日(現地時間)、日本の民事再生法に相当する米連邦破産法11条の適用を申請したと発表した。事業は継続する。

 コダックは130年以上の歴史を持つ写真用フィルムメーカーの名門。世界初のカラーリバーサルフィルム「コダクローム」は多くのカメラマンに愛された。映画、医療用分野でも圧倒的なシェアを誇ったが、デジタルへの移行が進んだことからコダクロームは2009年に製造中止。その他のフィルムもそのほとんどが製造中止となっている。

 また、コダックは世界ではじめてデジタルカメラを開発したメーカーでもある。しかし商品化はされず、その後に世界的なデジカメへの移行が始まってもフィルム事業にこだわり、デジカメ事業の展開は遅れた。日本メーカー等に対抗できる製品を開発することもできず、昨年秋からは経営危機を伝える憶測が幾度となく浮上していた。同じフィルムメーカーながらデジカメを始めとする事業の多角化に成功した富士フィルムとは明暗を分けている。

 今回の申請で破産法適用の対象になるのはコダック本体と米国内の子会社で、米国以外の子会社は対象に含まれない。また、米シティグループから総額9億5000万ドルのつなぎ融資を受け、業務は通常通り続ける。今後は裁判所の管理下で、保有特許の売却などを進める見込み。
《山田 正昭@RBB TODAY》

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