株式会社ラックは10月29日、一般のインターネット利用者を主たる標的とした、大手有名サイト閲覧で発生した新たなガンブラー型攻撃によるコンピュータウイルス感染の実態について、その特徴や手口の傾向が判明したとして注意喚起を発表した。今回確認された攻撃はJava Runtime Environment(JRE)の脆弱性(CVE-2008-5353)を悪用し、一般のインターネット利用者をウイルスに感染させる。多くの組織では、社内システムやパッケージ・ソフトウェアに付属するそれぞれのJREを使用しているケースが多いため、JREのセキュリティ対策を適切に取れないケースがあるといった原因により、被害が相当数の企業に拡散していると推測される。今回の感染はサイトそのものの感染ではなく、大手有名サイトが利用するホームページ閲覧率調査サービスを提供する会社のページが改ざんされたことによると推測される。同社では、同サービスを利用している大手の量販店サイトや雑誌社のサイトを閲覧した利用者が、そのホームページを介して間接的に感染したことを確認している。感染すると、ホームページのアクセスに必要なユーザIDとパスワードを不正に盗み取られる可能性があるほか、未確認ながらPCを乗っ取られて外部から不正に操作される危険性もあるとしている。対策としては、JREを最新版に更新することを挙げている。http://www.lac.co.jp/news/alert20101029.html