トレンドマイクロ株式会社は10月29日、「mstmp」や「lib.dll」といったファイル名で拡散する不正プログラムの攻撃について、不正プログラムの解析により新たに判明した事実や、攻撃の目的とその対策方法を発表した。なお、同社サポートセンターへの問い合わせは減少傾向にあり、一連の不正プログラムによる被害は収束しているとみられるという。この攻撃は、Oracle Sun JDKおよびJREの脆弱性(CVE-2010-0094)を悪用するもの。「lib.dll」というファイル名で拡散された「TROJ_EXEDOT.SMA」は、「sig」という拡張子を持つコンポーネントファイルを不正サイトからダウンロードすることが判明している。このコンポーネントを解析した結果、ユーザのインターネット使用状況を監視し、アクセス先のURLの中に特定の文字列が含まれていた場合、バックグラウンドで特定のURL(アフィリエイト関連のWebサイト)にアクセスすることが判明した。このことから本不正プログラムは、「Clicker」と呼ばれる不正プログラムが持つ機能を備えていることがわかる。ユーザを「クリッカー」に感染させることにより、不正プログラム作者はアフィリエイトで金銭を得ているものと推測されるという。http://blog.trendmicro.co.jp/archives/3728