株式会社Kaspersky Labs Japanは6月3日、2009年5月のマルウェアマンスリーレポートを発表した。これは、カスペルスキーセキュリティネットワーク(KSN)の結果をもとに、最も蔓延しているウイルスをふたつのランキングにまとめたもの。発表によると、5月のランキングではあまり大きな変化は見られず、新たにランクインしたのは、P2Pワーム「Palevo.ddm」およびトロイの木馬「Swizzor.a」の2種であった。「Palevo.ddm」は、各種P2Pネットワークを経由して拡散するほか、リムーバブルメディアにも感染することから、拡散の範囲が広がっている。「Swizzor.a」は、いくつかの興味深い高度な方法を使って、コードを難読化したりシステム上で自身の存在を隠す。サイバー犯罪者のサーバではこのマルウェアの亜種が毎日何百も生み出されているため、このマルウェアは両方のランキングに登場している。 ユーザのコンピュータ上で検知した悪意あるプログラムのランキングでは、1位が「Net-Worm.Win32.Kido.ih」、2位が「Virus.Win32.Sality.aa」、3位が「Trojan-Dropper.Win32.Flystud.ko」、4位が「Trojan.Win32.Autoit.ci」、5位が「Trojan.JS.Agent.xy」となった。また、検知された感染オブジェクト内で多く見られる悪意あるプログラムのランキングでは、1位が「Virus.Win32.Sality.aa」、2位が「Worm.Win32.Mabezat.b」、3位が「Trojan-Clicker.HTML.IFrame.aga」、4位が「Virus.Win32.Virut.ce」、5位が「Net-Worm.Win32.Nimda」となった。http://www.kaspersky.co.jp/news?id=207578770