NTTデータ・セキュリティ株式会社は1月7日、Sambaにおけるルートアクセスの脆弱性の再現性について検証を行い、結果を発表した。これは、Samba 3.2.6以前の環境において、Sambaへログインしたユーザ権限でターゲットシステムのすべてのディレクトリおよびファイルにアクセスされる脆弱性が発見されたことを受けたもの。この脆弱性により、管理者が意図しないシステム全体(システム自体のルートディレクトリ)にアクセスされ、機密情報が漏えいする可能性がある。なお、この脆弱性を解消する修正パッチおよび修正バージョン「Samba 3.2.7」がベンダからリリースされている。 同社ではこの脆弱性について、「Samba 3.2.6」がインストールされた「Red Hat Enterprise Linux Server 5」をターゲットシステムに、同脆弱性を利用したリクエストを送信することでシステムのルートディレクトリにアクセスするという検証を行った。この結果、ターゲットシステムに存在するユーザの一覧を取得できた。このことから、悪意あるユーザにSSHなどから当該ユーザに対するオンラインクラックを実施され、システムへのさらなる制御の奪取を許す危険性があるとしている。http://www.nttdata-sec.co.jp/article/vulner/pdf/report20090108.pdf