メッセージラボ ジャパン株式会社は5月9日、メッセージラボ インテリジェンス月次報告書「2008年4月号」を発表した。これによると、4月はストーム・ボットネットが大幅に減少して当初の規模のわずか5%となった一方、Webベースのマルウェアが増加した。同社では、ストームによる感染に焦点を絞り、これを除去する最新マルウェア除去ツールの登場により、ストームに感染したコンピュータの数は急激に減少したと分析。これまで200万台と推定されていたストーム・ボットネットの規模は、現在では約10万台程度で、これはストーム・ボットネットによるマルウェアを含んだメールの数が、4月に57%も減少したことからも明らかだとしている。その一方、Webベースのマルウェアの分析では、4月に捕捉された同マルウェアの36.1%が新規のものであり、前月比で23.3%の増加となった。また同社は、マルウェア及びその他のスパイウェアやアドウェアなど、問題を引き起こすプログラムが潜んでいる新たなWebサイトを一日平均1,214件特定しており、この件数は前月比で619件増加したと報告している。さらに4月は、ターゲット型トロイの木馬の1日の捕捉数が、28件であった2007年12月の250%増となる約70件を記録。ターゲット型の攻撃が過去最高水準に達したと発表した。また、北京オリンピックへの関心を悪用した攻撃も発見されており、そうした攻撃を過去6ヶ月間で13種類捕捉したことを明らかにした。http://jp.messagelabs.com/resources/press/13642