株式会社ラックは10月10日、「コンピュータセキュリティ研究所動向調査報告書 2006上半期版」を公開した。この報告書は、同社のコンピュータセキュリティ研究所(SCL)が2006年1月から6月を対象にコンピュータセキュリティの動向についてまとめたもの。報告書では、個人情報漏洩事件の報告件数が増加の一途をたどっており、特に外部からのアクセスによる事件では「マルウェア」と「Webアプリケーションの脆弱性の悪用」をキーワードとして挙げている。調査結果によると、通信量と不正通信の割合では、非公開サーバへの通信のうち約7割で不正な通信の存在を確認した。また、ウイルス対策ソフトウェアをインストールした一般コンシューマ向けPCが、マルウェアに対してどの程度の耐久性を持つかという調査結果では、24種類のマルウェアを3種類のウイルス対策ソフトでスキャンした結果、検出できなかった検体は15体あり、そのほとんどがワームに関連したrootkitやバックドアなどであった。http://www.lac.co.jp/business/sns/intelligence/csl_report.html