独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は、2月のコンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況を発表した。今回は冒頭で、たびたび報道されているファイル交換ソフト「Winny」による情報漏洩事故に言及しており、同ソフトの使用上の注意や対象ウイルス感染への注意を呼びかけている。2月のウイルス検出数は約256万個で、1月(約413万個)より約4割減少した。これは12月に多数の検出された「W32/Sober」の当該亜種が完全に収束したためで、届出件数は4,324件と、1月の4,499件から3.9%の減少にとどまっている。また、今回は「OSX/Inqtana」というMacintoshを対象としたウイルスの届出があったことを取り上げ、Windows以外でもウイルスが蔓延する可能性があると注意を促している。不正アクセスの2月の届出件数は26件で、そのうち被害のあった件数は15件。内訳は、侵入9件、DoS 攻撃2件、アドレス詐称1件、その他(被害あり)3件だった。相談では、「ワンクリック不正請求」に関するものが相変わらず多く168件も寄せられ、そのうちほぼ9割がスパイウェア等の不正なプログラムを埋め込まれたケースとなっていると報告している。http://www.ipa.go.jp/security/txt/2006/03outline.html