松下電器産業株式会社は3月30日、玉川大学と共同で光ネットワーク上で機密情報の安全な伝送を可能とする「量子ゆらぎ拡散暗号方式」に基づく高速伝送装置の開発に、世界で初めて成功したと発表した。この装置は、光を検出する際に不可避に発生するランダムなゆらぎ(量子ゆらぎ)をセキュリティに利用するもの。これにより、第三者が伝送情報を不正に傍受しようとしても、そのゆらぎに情報が埋もれるため傍受が不可能になる。また、既存の光ネットワークへの導入も容易であることが特徴。従来のソフトウェアによる暗号化よりも高度な安全性を、20km以上の無中継光伝送を盗聴の危険なく実現する。今回の基本原理の確立を受け、実用化のための実証実験を4月より実施し、実用化していく予定だ。 http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn050330-2/jn050330-2.html