富士通株式会社は、ICカードやネットワーク上で認証・署名処理に広く利用されているRSA暗号処理技術の高速化・小型化・低消費電力化を実現する技術を開発したと発表した。新開発したのは、RSA暗号処理の中でも処理に時間がかかる乗算剰余演算を高速化する専用の積和演算回路で、従来、同じ長さで取り扱っていた積和データを、異なる長さのデータに分割することで、暗号処理回路の高速化・小型化・低消費電力化を実現した。この技術をICカードの専用コプロセッサとして応用することにより、2048ビットのRSA暗号処理を、1024ビットと同等レベルの1秒以内で実現することが可能となり、回路規模や消費電力も20%程度削減できる。また、ネットワーク用LSIに応用した場合、従来の要求性能の5倍に相当する毎秒5,000回の速度で、1024ビットのRSA演算処理を行うことが可能となる。実用化は2005年頃の予定。http://pr.fujitsu.com/jp/news/2004/07/12.html