【マンスリーレポート 2002/03】信頼は戻るか!日本ベリサイン「Secure Site シール」
3月7日、セキュリティ上の問題のため、大手認証ベンダである日本ベリサイン社の情報提供サービス「Secure Site シール」が一時停止する事態が発生した。
その後も別のセキュリティ上の問題が発覚するなど、“安心”を証明するはずのマークがまさに“不安”のマークと
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3月7日、セキュリティ上の問題のため、大手認証ベンダである日本ベリサイン社の情報提供サービス「Secure Site シール」が一時停止する事態が発生した。 その後も別のセキュリティ上の問題が発覚するなど、“安心”を証明するはずのマークがまさに“不安”のマークとなる事態となった。結局、「Secure Site シール」が復旧したのは3月13日21時。つまり、約1週間もの間、サービスが停止したことになる。
しかし、3月9日はまた別の問題が発覚する事態が発生した。存在しないWebサイトや日本ベリサインの認証を受けていないサイトでも簡単に、認証を受けたサイトであるかのような“偽装”が可能となっていたのだ。 これは、「Secure Site シール」の認証情報の表示ステップの過程で、偽装用のHTMLコードを用意することによって、偽装が可能となっていたもの。 このHTMLコードはプログラムを少し勉強しただけのいわゆる“初心者”でも簡単に作れるようなお粗末なもので、まさに、「安全」を謳うはずの認証サービスではあるまじき失態が続くこととなった。
>> 苦肉の策の改善点
3月13日21時、日本ベリサインでは、「CGIの問題は完全に解決した」とのことから「Secure Site シール」サービスを開始した。その際、改善点4点を提示、利用者の理解を求めた。改善点は以下の4つ。
1.日時情報のタイムスタンプをSecure Site シール画像に付加する 2.Secure Site シールを日本ベリサインのサーバからホスティングする 3.検索技術を活用することにより、積極的にインターネットを監視し、Secure Siteシールの不正使用を発見する 4.コードサイニング等の技術を使用することにより、情報ページの完全性を強化する
CGIの問題は上記で解決したが、開始されたサービスでも、偽装用のHTMLコードを用意することによって、偽装が可能となる問題は解決していない。 ベリサインでは偽装の問題を認識しそのうえで、「インターネット上で使用される各種トラストマークの完全性は、インターネットおよびHTMLの特性上、一定の限界が存在し、ベリサインのSecure Site シールも例外ではない。インターネット上の画像ファイルは、不法に複製および変更が可能」と説明。