>> ネットセキュリティ情報は地域に根ざした情報も必要 ネットセキュリティに関する情報は、基本的に日本中どこでも必要なものである。実際にすんでいる地域に関わりなく、自由にネット上のサイトを利用することができる以上、地域とは関わりないセキュリティ情報が必要になってくる。ウィルス情報やインシデント情報、あるいは R-MS サイト情報などはそのような情報である。しかし、その一方で、地域に密着した情報も必要となってくることもある。・いわゆるクリック&モルタルの型のサービスでは、セキュリティ上の問題の影響範囲が物理的な地域に限定されることが多い・地元の企業あるいは取引先が被害あるいは踏み台にされた場合、地元関係者は詳細な情報を知りたい・警察あるいは行政の取締りや監視などの活動は、地域をベースにしている 日本全国共通のセキュリティ情報とは別に地元地域にフォーカスした情報も必要になってきている。特に、ネットが生活にとって必要不可欠なものになればなるほどその必要性はましてくる。>> 一部で先行する地域に根ざした独自取材活動 しかし、残念なことに地域に根ざしたネットセキュリティ情報の発信は、まだ十分とはいえない。例えば、先月多数の iモードECサイトから個人情報が流出する事件がおきた。 多数の i モード EC 構築用CGI で個人情報が多数流出の危険(2002.1.7) https://www.netsecurity.ne.jp/article/1/3688.html 問題の起きたEC サイトは多数にのぼったため、弊誌でも個別にEC サイトに注意喚起を行うことができなかった。また、行政もこの状況を看過した。 この時、北海道の地元メディアである札幌 BNN はいち早く道内でも個人情報流出の危機に直面している市民がいることをつきとめて注意喚起を行った。 BNN iモード向け通販サイトで、札幌市民の個人情報が垂れ流し!! http://www.bnn-s.com/bnn/bnnTopics?news_cd=220011023436 i モード EC 個人情報流出事件続報 札幌 BNN が札幌市民被害を独自調査 (2002.1.24) https://www.netsecurity.ne.jp/article/1/3776.html>> 全体としては、まだまだ目覚めていない地域メディア しかし、残念ながら札幌 BNN のような独自取材と注意喚起を行ったメディアは他になかった。従来型の通信社からの配信、記者クラブや警察から情報がもらえる体制になれてしまって、危機感、使命感、取材能力をなくしてしまったわけではなかろうが、まだまだ目覚めていないのが現状である。 地元に影響のある事件は、日々発生している。 例えば、弊誌では毎日 web 改竄事件の情報を流している。そのほとんどは、地域メディアに掲載されることはない。 ネットの普及により、ウィルスや侵入、改竄など、あたらしい形の事件が発生し、これに対応した情報配信が必要になってきているのではないだろうか?>> 弊誌では、地域メディアへの情報提供、協力を行っている 弊誌では、今後のネットキュリティ情報配信にとって、地域に根ざした情報の重要性を感じている。 弊誌で配信している情報の提供あるいは公開できない詳細情報などを希望する地域メディアの方にご提供する用意がある。今後のネットセキュリティ情報配信にとって必要不可欠な全国共通の情報と連動した地域に根ざした情報配信を実現するためのお手伝いを行う予定である。 なお、現在すでに弊社の一部の記事の転載を許諾するサービスを下記で行っている。 バガボンド プレスクラブ http://vagabond.co.jp/top/pressc/index.html[ Prisoner Langley ]