Swisslog Healthcare製Translogic PTSに複数の脆弱性 | ScanNetSecurity
2024.05.13(月)

Swisslog Healthcare製Translogic PTSに複数の脆弱性

独立行政法人情報処理推進機構(IPA)および一般社団法人JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は8月5日、Swisslog Healthcare製Translogic PTSにおける複数の脆弱性について「Japan Vulnerability Notes(JVN)」で発表した。

脆弱性と脅威 セキュリティホール・脆弱性
 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)および一般社団法人JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は8月5日、Swisslog Healthcare製Translogic PTSにおける複数の脆弱性について「Japan Vulnerability Notes(JVN)」で発表した。影響を受けるシステムは以下の通り。

Nexus Control Panel 7.2.5.7より前のすべてのバージョン

 JVNによると、Swisslog Healthcareが提供するTranslogic PTS(Pneumatic Tube Systems)には、以下の複数の脆弱性が存在する。

・ダウンロードしたコードの完全性検証不備(CVE-2021-37160)
・整数アンダーフロー(CVE-2021-37161、CVE-2021-37162、CVE-2021-37165)
・ハードコードされたパスワードの使用(CVE-2021-37163)
・境界外書き込み(CVE-2021-37164)
・不適切な認証(CVE-2021-37166)
・不要な特権による実行(CVE-2021-37167)

 想定される影響は各脆弱性によって異なるが、以下の影響を受ける可能性がある。

・遠隔の第三者によって内部のキューのデータを上書きされ任意のコードを実行される(CVE-2021-37161、CVE-2021-37162)
・遠隔の第三者によってNexus Control Panelからハードコードされたパスワードにアクセスされる(CVE-2021-37163)
・遠隔の第三者によってHMIに細工されたメッセージを送られ任意のコードを実行される(CVE-2021-37165)
・遠隔の第三者によって接続を乗っ取られる(CVE-2021-37166)
・デフォルトの認証情報を利用してログインすることで、root権限でデバイスのすべての機能を利用される(CVE-2021-37167)

 JVNでは、開発者がCVE-2021-37160以外を修正した「Nexus Control Panel 7.2.5.7」にアップデートした上で、以下の回避策を実施するよう注意を呼びかけている。

・ネットワーク上のVLAN間トラフィックを制限するネットワークファイアウォールは、システムコントロールセンター(SCC)のWindows firewallsに列挙された、内部ネットワーク接続に対するインバウンドおよびアウトバウンド設定されたポートのみ許可する
・SCCとフロアデバイスの間にファイアウォールがない場合は、PTSフロア機器専用のLayer 3 VLANに拡張アクセスコントロールリスト(ACL)を適用する
・SNORTなどのIDS(侵入検知システム)を使用して、悪用の試みを検出する。
《ScanNetSecurity》

関連記事

Scan PREMIUM 会員限定記事

もっと見る

Scan PREMIUM 会員限定記事特集をもっと見る

カテゴリ別新着記事

「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」
「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」

ページ右上「ユーザー登録」から会員登録すれば会員限定記事を閲覧できます。毎週月曜の朝、先週一週間のセキュリティ動向を総括しふりかえるメルマガをお届け。(写真:ScanNetSecurity 名誉編集長 りく)

×