MH370 の衛星通信機器から、最後のブリップが送信される。それは「その時点から 1 時間以内に同機のシステムの電源が落ちた」ということを示している。電源が落ちた理由は機体のクラッシュであるかもしれないし、あるいは(我々の仲間である 777 機の操縦士が指摘したように)その航空機が着陸したのち、パイロットが完全に「バッテリーをオフにした」可能性もある。まさに最後の通信衛星のブリップが送られたとき(あるいはたぶん、最後の数回のブリップが送られたとき)、すでに航空機は地上に降りていたものの、まだ電源を落としていなかったという可能性もある。
その後、この最後のブリップは、消えた航空機の捜索において現在注目されている「2 本の弧」を描くために利用された。1 本は、見当違いと思われるほど大きく離れたオーストラリアの西、インド洋上に配置されている(とはいえ、その航空機がインドネシアに上陸、あるいはクラッシュする目的で旋回したという可能性も残されてはいるが)。