Oxford Cyber Security Centreは、電子的に保存された情報の信頼性に関する研究を行うほか、サイバー・テロリズムやサイバー犯罪などの脅威を研究することを目標としている。12人の常任アカデミック・スタッフと、25人を超える研究スタッフ、博士課程の学生18人の拠点の役割を持つ。
同グループによる現在の研究活動は、すでに500万ポンド以上の価値があると考えられており、オックスフォードは、サイバー・セキュリティの理論と実践の詳報の発展を後押しする学際的ブレーントラストを形成することで、この数字がさらに大きくなることを期待している。
同センターでは、ビジネス・スタディといった他の領域の研究者と、コンピュータ・サイエンスの研究者が協力。Said Business School、Oxford Internet Institute、Blavatnik School of Government、Oxford e-Research Centre、Oxford University Computing Servicesなど、オックスフォードの複数の機関が研究努力に貢献する。
センターは既に、業界団体や政府機関、軍の組織と共に、様々な研究プロジェクトに取り組んでいる。これらのプロジェクトには、ホーム・ネットワーク・セキュリティに関する研究や、クラウド・コンピューティング環境におけるインサイダー脅威の検出、スマートフォンでの悪意あるアプリケーションの特定、ソーシャル・ネットワーク環境でのリスクとプライバシーに関する研究などが含まれている。その他の研究プロジェクトでは、テロリストによる電子透かし使用の研究およびその検出法、モバイル・ペイメント・セキュリティ、ワイヤレス・ネットワークでのサービス妨害攻撃の防止などが研究されている。
大学側は政府と民間セクターの組織が、この研究努力に参加するよう促そうと考えている。同センターの責任者Sadie Creese教授は言う:「セキュリティには、業界、政府機関、大学の間でのポジティブな、そしてかなりの程度までオープンな協力関係が必要です。」
英国は既に、ケンブリッジ大学のComputer Laboratory、クランフィールド大学のDefence Academyなど、サイバー・セキュリティで優秀なセンターを有している。
Oxford University Centreと、その研究プロジェクトに関する詳細は、ここにある同組織のWebサイトに掲載されている。
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(翻訳:中野恵美子)
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