Pマーク、ISOコンサル現場の声 〜誰も教えない個人情報保護 JISQ15001要求事項を読み解こう 3.3.7緊急事態への準備(2) | ScanNetSecurity
2024.05.19(日)

Pマーク、ISOコンサル現場の声 〜誰も教えない個人情報保護 JISQ15001要求事項を読み解こう 3.3.7緊急事態への準備(2)

プライバシーマークやISO27001などの認証取得のコンサルティング業務の一線で活躍するコンサルタントの、現場の生の声をお届けするコラムです。
(※このコラムはJMCリスクマネジメント社Webサイトからの一部抜粋です)

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プライバシーマークやISO27001などの認証取得のコンサルティング業務の一線で活躍するコンサルタントの、現場の生の声をお届けするコラムです。
(※このコラムはJMCリスクマネジメント社Webサイトからの一部抜粋です)

株式会社JMCリスクマネジメント
マネジメントシステムコンサルタント
浦名 祐輔
http://rm.jmc.ne.jp/service/pm/column17.html

皆さんこんにちは。今回のテーマは3.3.7緊急事態への準備の第2回目です。前回は緊急事態の特定について解説しましたので、今回は「被害を最低限に抑える手順の策定」と、「事実関係、是正措置等の公表、通知手順」をお話します。

ここでいう「被害を最低限に抑える手順の策定」ですが、これは万が一、前回制定した事故の水準に該当する事象が発生した場合の対応手順を策定することになります。
手順の中身については具体的な要求がありませんから、各社自分達の体制等にあわせて自由に策定することができますね。今日は代表的なポイントをいくつか紹介します。

まず、事故が発生した際の報告ルートを決めることをお勧めします。
多く見受けられるのが、個人情報保護管理者のメールアドレスを情報集約先にしている会社です。もちろん、それでも構わないのですが、事故はいつ、どのタイミングで発生するのか分からないのが特徴ではないでしょうか。万が一、営業時間外(休日や深夜等)に緊急事態が発生した場合、個人情報保護管理者に連絡が取れない場合、それで速やかな対応が可能でしょうか。もし難しいようであれば、適切な報告ルートとはいえないかもしれません。

緊急事態が発生した際の初動対応は企業の印象を大きく左右します。対応が後手にまわり、企業のイメージをダウンさせないためにも、報告ルートは、速やかな初動を可能にするものでなければなりません。

とある会社はメーリングリストを1つ用意し、個人情報保護管理者をはじめとして複数名の携帯電話のメールアドレスを登録することで、必ず誰かが事故の内容を知ることができ、速やかな対応を可能にしています。
また、他には携帯電話を1つ購入し、それを社長や個人情報保護管理者をはじめとして主要な人物が必ず持っているという仕組にしている会社もあります。

これらは例ですが、皆様も自社に特性に合わせて、タイムリーに情報を集約することができる仕組を構築することが望ましいでしょう。

続いて、情報集約先に情報を集めた後の対応手順ですが、ここでのポイントは、“誰がやる”という主語を明確にすることです。当たり前のことですが、文書をレビューしてみると主語が曖昧になっているケースが見受けられます。皆様の会社の文書では誰が対応するか、主語が明確になっていますか?

また、自分達だけでなく、外部の専門家も交えて対応することが想定できるのであれば、連絡先をまとめておくのも効果的です。弁護士やコンサルタント、PR会社などが該当するかもしれませんね。

次に、「事実関係、是正措置等の公表、通知手順」についてです。JISQ15001を読むと、「事実関係、発生原因、対応策」を遅滞なく公表すると書いてあります。公表するかどうかの判断は…

【執筆:浦名祐輔】

※このコラムはJMCリスクマネジメント社Webサイトからの一部抜粋です。コラムの全文は、同社下記情報サイトから利用可能です。
http://rm.jmc.ne.jp/service/pm/column17.html
《ScanNetSecurity》

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