「営利企業でなくボランティアに製造物責任負わす」Python 責任者異議 | ScanNetSecurity
2024.05.08(水)

「営利企業でなくボランティアに製造物責任負わす」Python 責任者異議

 Python Software Foundation(PSF)は、欧州が提案しているサイバーセキュリティ関連の法律によって、オープンソースに貢献している団体および個人が誤ったコードを配布した際に、不公平な形で責任を負うことになると、懸念を抱いている。

国際
pyfound.blogspot.com/2023/04/the-eus-proposed-cra-law-may-have.html

 NPO である Python Software Foundation(PSF)は、欧州が提案しているサイバーセキュリティ関連の法律によって、オープンソースに貢献している団体および個人が誤ったコードを配布した際に、不公平な形で責任を負うことになると、懸念を抱いている。

 「この法案を現在の文面のままで施行すれば、オープンソースコンポーネントの作者は、そのコンポーネントの他人の商用製品での使用方法について、法的責任および賠償責任を負う可能性がある」と、PSF はエクゼクティブディレクタのデブ・ニコールソンが火曜日に発表した声明の中で述べている

「現在の文面では、ソフトウェアの供給に対して一切報酬を受け取ったことがない独立した作者と、エンドユーザから対価を受け取って製品を販売している巨大テック企業の間に一切の線引きがない」

 欧州議会議員らは昨年、ソフトウェアのセキュリティおよび責任について定めた 2 つの法案を提出した。そしてその後、テック系のコミュニティは、これらの法案の規定が幅広すぎるとして反対の声を上げてきた

 そのうちの 1 つであるサイバーレジリエンス法案(CRA)は、デジタル製品のセキュリティ向上を目的として、製品を作る側に対して「製品のセキュリティの確認」「脆弱性回避策の実装」および「顧客へのセキュリティ関連情報の開示」を義務付けるものだ。この法案の意見の公募期間は 11 月に終わっており、公開協議期間は 5 月 25 日に終わる


《The Register》

編集部おすすめの記事

特集

国際 アクセスランキング

  1. サイバーセキュリティ版「天国と地獄」~ サプライヤーへサイバー攻撃、身代金支払いを本体へ請求

    サイバーセキュリティ版「天国と地獄」~ サプライヤーへサイバー攻撃、身代金支払いを本体へ請求

  2. 訃報:セキュリティの草分けロス・アンダーソン氏 死去 67 歳、何回分かの生涯に匹敵する業績

    訃報:セキュリティの草分けロス・アンダーソン氏 死去 67 歳、何回分かの生涯に匹敵する業績

  3. CrowdStrike Blog:CrowdScoreで組織のアラート疲れが劇的に減少

    CrowdStrike Blog:CrowdScoreで組織のアラート疲れが劇的に減少

  4. 訃報「伝説のハッカー」ケビン・ミトニック氏 59歳

  5. Apple が iCloud に対するブルートフォースアタックを阻止~ハッカー曰く、「邪悪な活動? それが可能な状態だったせいだ」(The Register)

  6. [まさか本気でそんなに儲かると思った?]サイバー犯罪者さん 職種別給与一覧 ~ 求人広告22万件調査

  7. 最新のIIS Lockdownツールがリリース

  8. そのセキュリティ専門家は「ニセ サイバーサマリア人(善人のふりをした悪人)」ではありませんか? 九つの特徴

  9. 米任天堂、海賊版ROMデータ配布サイト「RomUniverse」に勝訴も損害賠償額は大幅減

  10. CrowdStrike Blog:攻撃者が用いる方法論 ~ Staying off the Land

アクセスランキングをもっと見る

「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」
「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」

ページ右上「ユーザー登録」から会員登録すれば会員限定記事を閲覧できます。毎週月曜の朝、先週一週間のセキュリティ動向を総括しふりかえるメルマガをお届け。(写真:ScanNetSecurity 名誉編集長 りく)

×