2016.07.27(水)

遠隔操作ウイルスの指令に、検出が難しいDNSを使用する攻撃を確認(ラック)

脆弱性と脅威 脅威動向

株式会社ラックは2月1日、遠隔操作ウイルスに対する指令の伝達手段としてDNS(Domain Name System)パケットを悪用する事案を初めて確認し、注意喚起情報として公開した。これは、同社が運営する緊急対応サービス「サイバー119」で調査した複数の案件で確認されたもの。PCで動作している不審なソフトウェアを調査したところ、企業内の情報を盗み出す目的で使用される遠隔操作ウイルス(RAT)であることが判明した。

このRATを解析したところ、攻撃者との指令伝達にDNSの通信を使用するDNSトンネリングとも言われる手口であることが確認されたという。同社が緊急対応した事案で、この手口が使用されたケースは初となる。攻撃者は、DNSサーバを模した指令サーバ(C2サーバやC&Cサーバとも呼ばれる)を構築し、企業内部で活動する遠隔操作ウイルスが、通常のDNS要求を模したリクエストを指令サーバのドメインに送り、指令の伝播を実現していた。

DNSは、インターネット接続機能を持つ機器には必須の技術であるため、影響を受ける機器が非常に多い。また、DNSサービスへのアクセスを防ぐためには、攻撃者が用意したDNSサーバのドメイン名を知る必要がある上に、知っていてもアクセスの制限が難しい。さらに、DNSの動作履歴をログとして記録している企業はほとんどなく、不正なDNSアクセスに気づきにくい。同社では、対応は困難であるが不正なDNS通信があるかどうかを調査し、検出された場合には速やかに対策を行う必要があるとしている。
《吉澤 亨史》

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