「Zeus」に類似したマルウェア「Citadel」、APT攻撃に有効な情報も収集(アンラボ) | ScanNetSecurity
2024.04.18(木)

「Zeus」に類似したマルウェア「Citadel」、APT攻撃に有効な情報も収集(アンラボ)

アンラボは、強力な機能で金融情報を盗むマルウェア「Citadel」の分析結果を発表、ユーザに注意を呼びかけている。分析の結果、Citadelの機能は全体的に「Zeus」と類似した傾向が見られた。

脆弱性と脅威 脅威動向
株式会社アンラボは12月26日、強力な機能で金融情報を盗むマルウェア「Citadel」の分析結果を発表、ユーザに注意を呼びかけている。分析の結果、Citadelの機能は全体的に「Zeus」と類似した傾向が見られた。Citadelは、マルウェアに感染したPCのネットワークであるボットネットを構成するための機能に加え、ユーザのオンラインバンキング情報、Webブラウザ内の保存情報、SNSの個人情報など、さまざまなデータを盗む機能を持つ。また、攻撃者のC&Cサーバから偽セキュリティソフトなどをダウンロードさせ、ユーザに直接金銭を要求することもある。

Zeusの場合は、銀行の認証情報を盗む前に、OSの情報やWebブラウザの情報、ユーザが設定したPC名など、感染PCの基本的な情報だけを集めて攻撃者に送信する。一方Citadelは、基本的な情報に加えてAPT攻撃を実行するためのネットワーク情報まで収集する。たとえば、ローカルネットワークのドメイン情報、データベースのサーバリスト、Windowsユーザ情報、グループのアカウント情報、さらにはWebブラウザ上のホームページに設定された情報まで収集する。
Citadelは「Citadel ストア」というサイトで販売されており、マルウェアを生成するビルダーと管理者用パネル、あらかじめ構築されたボットネットの毎月の使用料、セキュリティを回避するためのサービス、アップデート使用料など、細分化した販売方針で運営されているという。
《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

関連記事

Scan PREMIUM 会員限定記事

もっと見る

Scan PREMIUM 会員限定記事特集をもっと見る

カテゴリ別新着記事

「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」
「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」

ページ右上「ユーザー登録」から会員登録すれば会員限定記事を閲覧できます。毎週月曜の朝、先週一週間のセキュリティ動向を総括しふりかえるメルマガをお届け。(写真:ScanNetSecurity 名誉編集長 りく)

×