セキュリティ研究者の Charlie Miller 氏は8月5日、米・ラスベガスで開催されている Black Hat USA 2011 にて米Apple社製ノートPCのバッテリーファームウェアのハッキングについて講演を行った。これは日本でも、バッテリーを過熱して爆発させたり、マルウェア感染させることことができる可能性があるということで話題になった脆弱性である。Miller 氏は講演で「バッテリーを爆発させることができるとブログで読んだけれど、実験は成功しなかった」と冒頭で述べた。ただし、バッテリーのチップ上にコードを置くことができるため、OS側を攻撃することが可能であり、たとえOSを再インストールしてもそのコードは生き残ることになるという。また、米Appleはテキサスインスツルメンツ社のチップを使っており、そのデフォルトパスワードはGoogle検索によって発見することが可能であったこと、そして、バッテリーのパスワードは同氏が調査した範囲では MacBook と MacBook Air で同じだったと述べた。そして皮肉なことに、サードパーティ品のバッテリーはデフォルトパスワードを使っていなかったので、その製品はハッキングできなかったと付け加えた。パスワードを変更したい場合には、Miller 氏が作成した「Caulkgun」というツールで可能だという。(ScanNetSecurity)Battery Firmware Hacking, Dr. Charlie Miller Black Hat USA 2011http://www.accuvant.com/capability/accuvant-labs/security-research/featured-presentation