一般社団法人 JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は7月6日、ISC BIND 9のサービス運用妨害の脆弱性に関する注意喚起を発表した。Internet Systems Consortium(ISC)が提供するDNSサーバソフトウェア「BIND 9」には、DoSの原因となる脆弱性が存在する。結果としてリモートの第三者が細工したDNSパケットをBIND 9を使用したDNSサーバ(権威DNSサーバ、キャッシュDNSサーバ)に対して送ることで、容易にDoS攻撃を行える可能性がある。本脆弱性は、多くのISC BIND 9を使用したDNSサーバが対象となる。また、本脆弱性はISC BIND 9が搭載しているアクセスコントロールでは防ぐことができない。このため、一時的な回避を行うことが困難であり、公開された脆弱性情報を元に攻撃が行われる可能性があるため、速やかに修正済みのバージョンを適用するよう呼びかけている。なお、ISCはBIND 9.8に関する脆弱性(CVE-2011-2465)も公開されている。本脆弱性では、BIND 9.8をキャッシュDNSサーバとして動作させ、RPZ機能を使用している場合に意図せずサービスが終了する可能性がある。(吉澤亨史)http://www.jpcert.or.jp/at/2011/at110019.html