マカフィー株式会社は6月8日、2011年5月のサイバー脅威の状況を発表した。本レポートは、同社の企業向けクライアント・セキュリティ製品が検出したマルウェア情報をすべて捕捉しているデータセンターで把握している情報をもとにトップ10を算出し、McAfee Labsの研究員が分析をしたもの。ウイルスの脅威傾向は、先月と大きな変化はなかった。リムーバブルメディア経由で感染するワーム「Generic!atr」は、検知会社数で今月も1位にランクインしている。なお「autorun.inf」は通常検知回避のために難読化が施されたワームであるが、その検知機能を強化した「New Autorun!inf」が検知会社数4位と検知マシン数5位にランクインしている。なお、ランクインしてはいないが、最近ではIRCボットの一種である「W32/Pinkslipbot」による被害が増加している。このボットワームはボット機能だけではなく、さまざまなオンライン金融サイトの認証情報を盗む機能や、セキュリティ製品に対する攻撃機能も搭載する。また先月から今月にかけて、Mac OSを狙った偽セキュリティソフトである「MacDefender」の亜種が多数観測されている。短時間に多くの亜種が作成されていることから、Mac OSのユーザもWindowsのユーザと同様にマルウェアに対する警戒が必要になったとしている。(吉澤亨史)http://www.mcafee.com/jp/