トレンドマイクロ株式会社は5月24日、マイクロソフトの無料Webメール「Hotmail」を介した攻撃を同社において確認したとして同社ブログで注意喚起を発表している。これは、台湾のリージョナルトレンドラボに所属するエンジニアが、自身のWebメールアカウントで特別に細工されたメールを受信したことから明らかになったというもの。今回用いられた手口は、メールを開いて本文に埋め込まれたリンクをクリックさせたり、添付ファイルを実行させるような典型的なものとは異なり、ユーザが受信したメールをプレビューで表示するだけで不正プログラムに感染するというものであった。さらなる解析の結果、この攻撃ではHotmailの脆弱性(本攻撃を最初に確認した時点では未修正)が悪用されていることを確認した。このメールは中国語で記載されており、「あなたのFacebookアカウントがこれまで使用されたことのない場所からアクセスされているため、セキュリティ対策として一時的にアカウントをロックした」として、リンク先からアカウント情報を管理するようにという内容であった。しかし、リンク先のURLにはHotmailのアカウント名と数字が含まれており、特定の数字が挿入されていた場合はWebメールの受信トレイにあるすべてのメールが攻撃者に収集される可能性がある。(吉澤亨史)http://blog.trendmicro.co.jp/archives/4178