株式会社Kaspersky Labs Japan(カスペルスキー)は4月15日、2011年2月度のスパムレポートを発表した。レポートによると、メールトラフィックにおけるスパムメールの割合は前月から1.1ポイント増加し、月平均78.7%となった。スパム送信国では、全スパムトラフィックのうち8.83%を送信したインドが引き続きトップとなり、2位はインドの約半分のスパムを送信したロシア、3位はブラジルがランクアップした。4位はインドネシア、5位には韓国が初のトップ5入りとなった。8位の米国はPushdo/Cutwailボットネットの閉鎖後、大幅に減少していたが、スパムトラフィックは徐々に増えている。この傾向は2カ月から3カ月は続くとしている。2月は、全メールトラフィックの3.18%にマルウェアファイルが検知された。この数値は前月から0.43ポイント増加している。検知されたマルウェアは、メールアドレスを詐取して増殖に利用するタイプのメールワームと、おもに金融関連の個人情報を盗むことを目的としたプログラムの2種類に大きく分けられるという。レポートではまた、中国と米国当局がスパム対策のための共同文書「Fighting Spam to Build Trust」の策定を進めていることも取り上げている。(吉澤亨史)http://www.kaspersky.co.jp/news?id=207582703