日本アイ・ビー・エム株式会社(日本IBM)は3月30日、東京SOCで3月29日16時頃から17時頃にかけて、原発事故に関連する情報を装った不正なメールが送信されていることを確認したと発表した。このメールは日本語で作成されており、「安定ヨウ素剤の服用量及び服用方法.xls」というファイルが添付されている。送信元メールアドレスにはフリーのメールアカウントが利用されているが、日本に実在する団体の名前を騙っている。件名などは中国語文字コード(GB2312)で記述されており、メールヘッダのDate(メールの送信時間)のタイムゾーンがGMT+08:00(中国時間)となっている。添付ファイルは、Microsoft Officeの脆弱性(MS09-067:CVE-2009-3129)を悪用するコードが含まれており、ファイルをMicrosoft Office Excelにて閲覧すると、ウイルスに感染する可能性がある。東京SOCでは、このような原発事故や災害に関連するように見せかける不正なメールを以前から複数確認している。また、送信されるメールの件名や本文などは毎回変更されている。同社では、今後もこのような不正なメールが出回ることが予想されるとして、注意を呼びかけている。(吉澤亨史)https://www-950.ibm.com/blogs/tokyo-soc/entry/spam_jp_20110330?lang=ja