「営利企業でなくボランティアに製造物責任負わす」Python 責任者異議 | ScanNetSecurity
2024.05.16(木)

「営利企業でなくボランティアに製造物責任負わす」Python 責任者異議

 Python Software Foundation(PSF)は、欧州が提案しているサイバーセキュリティ関連の法律によって、オープンソースに貢献している団体および個人が誤ったコードを配布した際に、不公平な形で責任を負うことになると、懸念を抱いている。

国際
pyfound.blogspot.com/2023/04/the-eus-proposed-cra-law-may-have.html

 NPO である Python Software Foundation(PSF)は、欧州が提案しているサイバーセキュリティ関連の法律によって、オープンソースに貢献している団体および個人が誤ったコードを配布した際に、不公平な形で責任を負うことになると、懸念を抱いている。

 「この法案を現在の文面のままで施行すれば、オープンソースコンポーネントの作者は、そのコンポーネントの他人の商用製品での使用方法について、法的責任および賠償責任を負う可能性がある」と、PSF はエクゼクティブディレクタのデブ・ニコールソンが火曜日に発表した声明の中で述べている

「現在の文面では、ソフトウェアの供給に対して一切報酬を受け取ったことがない独立した作者と、エンドユーザから対価を受け取って製品を販売している巨大テック企業の間に一切の線引きがない」

 欧州議会議員らは昨年、ソフトウェアのセキュリティおよび責任について定めた 2 つの法案を提出した。そしてその後、テック系のコミュニティは、これらの法案の規定が幅広すぎるとして反対の声を上げてきた

 そのうちの 1 つであるサイバーレジリエンス法案(CRA)は、デジタル製品のセキュリティ向上を目的として、製品を作る側に対して「製品のセキュリティの確認」「脆弱性回避策の実装」および「顧客へのセキュリティ関連情報の開示」を義務付けるものだ。この法案の意見の公募期間は 11 月に終わっており、公開協議期間は 5 月 25 日に終わる


《The Register》

編集部おすすめの記事

特集

国際 アクセスランキング

  1. 範を示す ~ MITRE がサイバー攻撃被害公表

    範を示す ~ MITRE がサイバー攻撃被害公表

  2. 勤務先の内部情報をダークWebに売る社員、闇のインサイダー取引サービス成長中(The Register)

    勤務先の内部情報をダークWebに売る社員、闇のインサイダー取引サービス成長中(The Register)

  3. Nレポート 第1回「北朝鮮のサイバー攻撃の調査・分析の一端」

    Nレポート 第1回「北朝鮮のサイバー攻撃の調査・分析の一端」

  4. スクリーンショットを取るGreenScreenトロイの木馬

  5. Mac OS X のシングルユーザモードの root アクセス(2)

  6. ポート6969を使用するトロイの木馬Robi

  7. ナンバープレートを読みとり始めたイギリスの駐車場〜Twilightシリーズを見て来たことを公言することに(The Register)

  8. 海外における個人情報流出事件とその対応 第234回 頻発する税務局関連フィッシング(1)税還付フィッシングツールキット

  9. ユナイテッド航空を使う? スマートフォンでパスポートをスキャンできるなら、それは素晴らしいことだ~しかし米運輸保安局のために紙の版も鞄に詰めておくこと(The Register)

  10. クラウドさん 魔法でも救世主でもなく料金も高いことが完全にバレる ~ 脱クラウドの取り組みも

アクセスランキングをもっと見る

「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」
「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」

ページ右上「ユーザー登録」から会員登録すれば会員限定記事を閲覧できます。毎週月曜の朝、先週一週間のセキュリティ動向を総括しふりかえるメルマガをお届け。(写真:ScanNetSecurity 名誉編集長 りく)

×