台風に備え「避難」や各種災害情報に関する基本を整理 | ScanNetSecurity
2024.03.19(火)

台風に備え「避難」や各種災害情報に関する基本を整理

 8月も終盤にさしかかり、本格的な台風シーズンへと突入しつつある。台風の接近や大雨が降るたびに手持ちのスマートフォンには、「土砂災害警戒情報発表」や「避難勧告の発令」などとドキッとするような通知が届く。

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 8月も終盤にさしかかり、本格的な台風シーズンへと突入しつつある。台風の接近や大雨が降るたびに手持ちのスマートフォンには、「土砂災害警戒情報発表」や「避難勧告の発令」などとドキッとするような通知が届く。

 そんな時に慌てないために、今回は「避難」や各種災害情報に関する基本を整理していこう。

●各種「避難」情報は地方自治体が発表

 まず最初に「避難準備」「避難勧告」「避難指示」などの避難に関する情報を発表するのは、市区町村などの地方自治体。こうした情報は、天気予報を通じて知ることが多いため、気象庁などが発表していると思ってしまうが、各種情報を確認したい場合は、最寄りの地方自治体のWebサイト、周辺に設置された防災行政無線から流される情報を確認するのが確実だ。

 3段階の避難情報の緊急性としては、「避難準備」→「避難勧告」→「避難指示」の順で高くなる。

 「避難準備」は、文字通り、避難に向けた準備を呼びかけるもので、避難に時間がかかるような場所に住んでいたり、高齢の方や要援護者の方が家族にいる場合には、この段階から避難行動を開始するのが望ましい。

 続いて「避難勧告」は、自治体が「避難」を勧めるといった意味で出される。さらに緊急性が高い「避難指示」に関しては、人的な被害の発生が極めて高く、直ちに避難すべき状況で出されるため、「避難勧告」の段階で避難の決断をしておいた方が得策だろう。

 ただし、強風や豪雨などで避難時に危険が伴う場合もあるので、避難するタイミングはその都度検討する必要がある。

●自分の住んでいる場所の災害危険度を確認

 続いては避難情報や各種災害情報を受け取る場合の心構え。天気予報などでは、「○○市に避難勧告」「○○区に土砂災害警戒情報」といった大きな枠で発表されるが、情報の受け手としては、自分が住んでいる町内、番地が該当するかも確認しておきたい。

 実際、自治体のWebサイトなどを見ると、対象地域として特定の番地が指定されているので、テレビやラジオで避難情報を知ったら、より詳細な情報にアプローチする習慣をつけることで、無用な心配をする必要がなくなる。

 また、多くの自治体が公開している災害に関する「ハザードマップ」を平時の時に見ておくと、自分の家や会社、学校のある地域の災害リスクを知ることができ、避難経路の検討にも役立てることができる。

 ちなみにハザードマップに関しては、水害、土砂災害など災害の種類ごとに作成されているので、特定の災害に限らず、ひととおりチェックしておきたいところ。

●避難情報に付随する防災情報の基本

 最後は、避難情報と付随して見聞きする「○○注意報」「××警報」などの各種災害情報。こちらは各種避難情報が発表される前に気象庁が発表しているもので、「注意報」なら災害の発生が予想される場合、「警報」なら“重大災害”が起こる可能性がある場合に警戒を呼びかける意図で発表される。警報よりもさらに“重大災害”が起こる可能性が高い場合には、「特別警報」となる。

 ちなみに今回の台風9号の接近に伴い、よく見聞きする「土砂災害警戒情報」に関しては、「大雨警報」が発表された状況下で、土砂災害発生の危険性が高まった場合に気象庁と都道府県が共同で発表する。市区町村は、この情報を判断材料にして「避難情報」を発表していく。

 避難情報との連動で見ていくと、例えば「大雨警報」などの警報が出た段階で「避難準備情報」、「土砂災害警戒情報」が出ると「避難勧告」となり、場合によっては「避難指示」が出される。また、「大雨特別警報」が出る前段階としては、数年に一度レベルの短時間の大雨に対して「記録的短時間大雨情報」というのが各地の気象台が発表するが、この段階では避難情報もおおむね「避難指示」となる。

 今回の台風9号に関わらず、これから本格的な台風シーズンを迎えるにあたり、天気予報や防災行政無線で流される各種避難&災害情報の意味を正しく理解して、適切な避難行動に役立ててほしい。

台風シーズン到来!知っておきたい「避難情報」に関する基本

《防犯システム取材班/小菅篤@RBB TODAY》

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