4Kカメラが苦手としていた低照度環境下での撮影を克服、ノイズも大幅に低減(ソニー) | ScanNetSecurity
2024.04.25(木)

4Kカメラが苦手としていた低照度環境下での撮影を克服、ノイズも大幅に低減(ソニー)

 ソニーは2日、新製品説明会を開催。3月の「セキュリティショー2015」で試作機を発表した、4K対応ネットワークカメラの詳細を明らかにした。

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 ソニーは2日、新製品説明会を開催。3月の「セキュリティショー2015」で試作機を発表した、4K対応ネットワークカメラの詳細を明らかにした。

 セキュリティ・監視カメラ業界において、高解像度化を望むユーザーのニーズは高まっており、ここ数年、国内外のさまざまなメーカーが4K解像度をうたった製品を市場に投入してきた。

 そうした背景の中で満を持して発表されたのが、ソニーの4Kネットワークカメラ「SNC-VM772R」(ドーム型)となる。特徴は、これまでの4Kカメラが苦手としていた、低照度環境下での撮影を、1.0型の大判イメージセンサーを採用したことで解消。最低照度0.06ルクス(一般的に月明かりの照度が0.5ルクス程度)で撮影できるうえ、ノイズも大幅に低減できるという。

 また、4Kカメラを運用していくユーザーにとって大きな負担となっていたストレージや帯域コストの増加という課題に対しては、注目したいエリアの動画だけ切り出すことでデータ容量を削減できる「インテリジェントクロッピング」機能や、空や背景といった監視上それほど重要ではない部分の解像度を落としてデータ容量を削減する「インテリジェントコーディング」機能を搭載することで解決策を提示している。

●ハイエンドな4Kネットワークカメラとしての各種機能

 既に流通している4Kネットワークカメラの価格帯と比較すると、「SNC-VM772R」は、メーカー希望小売価格が358,000円と決して安くはないが、この点に関して、同社は「セキュリティ用のネットワークカメラのフラッグシップ機という位置付け」だと説明する。

 実際、4Kネットワークカメラと言われるものでも、ハイエンドモデルと普及価格モデルに二分することが可能で、使っている映像センサー、レンズ、各種部品、搭載している機能によって価格差は当然出てくる。

 「SNC-VM772R」を細かく見ていくと、冒頭でも説明した通り、イメージセンサーに大判のものを使うことで、普及価格モデルで課題となっていた低照度撮影を可能とし、映像に出るノイズを低減している。また、普及価格モデルを中心に指摘されていた周辺画像のピントの甘さという部分も、レンズと信号処理を最適化することで解消。さらに、機能面では、犯罪の証拠映像として使われることを想定し、静止画での記録に関しては20メガピクセルでの保存も可能となっている。

 ほかにも昼夜の違いや天候の違いが出た時に自動で撮影設定を最適化する「インテリジェントシーンキャプチャー」を搭載することで、気象条件や光線条件に左右されることなく、高精細な映像監視が行える。

 説明会では、本機能を使っている時と、使っていない時の映像を並べて表示していたが、肉眼でハッキリとした違いが実感することができた。なお、導入については、4Kの高解像度を活かした屋外での広域監視といった用途が想定される。

 「SNC-VM772R」は、8月20日に発売予定。有効画素数2,000万画素で、2.9倍ズームレンズ(光学2.9倍)を使っており、焦点距離はf=8.8mm~27.5mm。本体重量1.9kg(ブラケット含まず)、本体外形寸法は、直径190mm×高さ146.7mm(突起物含まず)、防塵・防水規格はIP66に準拠。Day&Night機能、動体検知機能、エッジストレージ機能、赤外線照射機能なども備える。

 

「セキュリティ用ネットワークカメラのフラッグシップ機」……ソニーが4K対応の新モデル発表

《小菅@RBB TODAY》

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