>>第 1 回から読む
「そういうお前はとっくにファネルになってるじゃないか」
「そうです。よくおわかりだ。でも、流れてくる悪意は私には貯まらない。他の誰かにすすぎ込むように、うまく立ち回っていますからね。言ってみれば、私はネットによどむ悪意の仲介人なんです」
「なんでもいいから、依頼主と動機を教えろ」
「そんなに依頼主が必要なら、ご自分で適当に決めるのはいかがです? 退職した二百人以上の中から特に恨まれていそうな人間をピックアップして、動機も考えるんです。どうせ、誰にも正解はわからないでしょう」
「お前だったら、誰を選ぶ?」
オレが怒鳴ると、電話の向こうから爆笑が聞こえた。そんなにおもしろいことを言ったつもりはないんだが。
「そういうお前はとっくにファネルになってるじゃないか」
「そうです。よくおわかりだ。でも、流れてくる悪意は私には貯まらない。他の誰かにすすぎ込むように、うまく立ち回っていますからね。言ってみれば、私はネットによどむ悪意の仲介人なんです」
「なんでもいいから、依頼主と動機を教えろ」
「そんなに依頼主が必要なら、ご自分で適当に決めるのはいかがです? 退職した二百人以上の中から特に恨まれていそうな人間をピックアップして、動機も考えるんです。どうせ、誰にも正解はわからないでしょう」
「お前だったら、誰を選ぶ?」
オレが怒鳴ると、電話の向こうから爆笑が聞こえた。そんなにおもしろいことを言ったつもりはないんだが。